バリ旅行に役立つインドネシア語学習。 80年代の懐かしいバリの思い出を綴ります。


by nenek yoshimi & jepunsari

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マヤダナワの物語


ガルンガンとは戦いという意味だそうです。

ガルンガンの起源は、マヤダナワとインドラ神の戦いだといわれています。

善(ダルマ)の象徴インドラ神が、悪(アダルマ)の象徴であるマヤダナワに勝利したことを記念しています。


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昔々、バリの中央部にあったと言われる王国に、マヤダナワという怪物の王がいました。マヤダナワは厳しい修行をつんだ末、その成果として様々な物に変化できる魔力を授かりました。


自分の魔力を過信したマヤダナワは、自分が神であると信じ始めました。マヤダナワは神に祈り供物を捧げて祭礼を行う事を国民に禁じ、自分を神として崇めるように命じました。神への祭礼が行えなくなった国民は、次第に不安に陥り作物も不作が続くようになりました。そして、疫病が広まるとたくさんの人々が死んでいきました。



ブサキ寺院の寺守であったサン・クルプティは国民の困窮をみかね、国民を助けようと神に祈りました。サン・クルプティの祈りはバタラグルのもとに届き、マヤダナワを成敗すべく戦いの神インドラが使者として地上に遣わされたのです。


多数の兵を従えたインドラ神の神軍は、神をも畏れぬマヤダナワを倒すために地上に降り立ちました。インドラの兵とマヤダナワの兵は激しい戦いを始めます。さすがのマヤダナワもインドラの軍に敵うはずもなく、マヤダナワは家臣のカラウォンと共に王宮から逃げ出しました。


インドラの兵に見つからないよう、マヤダナワは次々と姿を変えながら北へ逃走します。ある時は大きな鳥に姿を変え、その場所は現在マヌカヤ(Manuk Raya=大きな鳥)と呼ばれます。ヤシの若葉ブスンに変身した場所は、現在はブルスン村です。


窮地に至ったマヤダナワはカラウォンと策略を練りました。その晩インドラの兵が寝ている隙に、マヤダナワは毒の泉を作りました。兵を起こさないように足の裏をつけず、抜き足差し足。タンパックはテラパック(足の裏)、シリンはミリン(傾く)という意味です。その場所が現在のタンパクシリンになっています。


翌朝、目を覚ましたインドラの兵はのどの渇きをいやすため、毒の泉の水を飲みました。兵は次々と倒れてしまいます。それを見たインドラは、兵を助ける為に地面にヤリを突き刺し新しい泉を作りました。新しい泉からは不老不死の水アムルタが湧き出し、聖なる水を飲んだ兵は生き返ったのです。インドラ神によって作られたこの泉がタンパクシリン村にあるティルタ・ウンプル寺院の泉です。


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ティルタ・ウンプル寺院の奥にある泉。ティルタは聖水ウンプルとは湧き出ると言う意味です。

今でも泉から清らかな水がこんこんと湧き出ているのを見る事が出来ます。

以前は泉の主である大きなウナギがいたのですが、今も生きているのでしょうか?



インドラ神はマヤナダワを追いつめました。マヤダナワは最後の力で大きな岩に化けました。しかしインドラ神の目をごまかす事はできず、インドラ神は岩に向けて矢を放ちました。矢は岩を突き刺し、岩から血が流れました。ついにマヤダナワも最後を迎えたのです。


岩から流れた血はプタヌ川となり、インドラ神はこの川に呪いをかけました。この川の水を農耕作にに使えば、稲を刈り取るとき血が流れるという呪いです。この呪いは千年続くと言われています。

また聖なる泉から流れた水はパクリサン川となりました。現在世界遺産になっている美しい川です。


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               タンパクシリン近くのグヌンカウィ遺跡を流れる川。



マヤダナワの死後、国民は再び神に祈り供物を捧げ、国は繁栄を取り戻しました。

神に背いたマヤダナワの死は神々の勝利で幕を閉じ、善(ダルマ)の勝利を記念して210日に1度ガルンガンの祭礼を祝うようになったとの事です。



マヤダナワの神話には色々なヴァージョンがありますが、大筋はこんなところです。

神話とはいえ、実際にティルタ・ウンプルが存在する事から、

このような出来事があったのではないかと思います。

マヤダナワは誰であったか、どこに王宮があったか想像してみるもの面白いです。


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by jepunsari | 2014-05-18 20:56 | バリ昔話

ガルンガン一連の行事

21日は、バリヒンドゥー教のガルンガンと呼ばれる祭礼日です。ガルンガンは、ヶ月が35日のウク暦に従い、6ヶ月(210日)に1度巡ってきます。ガルンガンはヒンドゥー教徒にとって重要な祭礼で、善(ダルマ)が悪(アダルマ)に勝利することを記念しています。ガルンガン一連の祭礼はガルンガンの6日前から始まります。


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ガルンガン恒例、バロンが村をまわる ngelawang



スギハン・ジャワ(SUGIHAN JAWAスンサン週木曜のワゲ

神聖な場所である家の社(サンガ/ムラジャン)を清めます。神々と祖先の霊がガルンガンのために降りてきます。


スギハン・バリ(SUGIHAN BALIスンサン週金曜のクリウォン

自身を清める為聖水をもらいます。


プニュクバン(PENYEKEBANドゥングラン週日曜のウマニス

ガルンガンの3日前はプニュクバンといい、果物(バナナ)を収穫しガルンガンの日に熟すように保管します。語源は保存する(NYEKEB)という言葉で、別の意味では、この日から神のマイナスな面でありルードラと呼ばれる怒りの性質の神サン・カラ・ティガが人間を惑わすと考えられています。僧は瞑想や精神統一を始めますが、一般の者には難しいでしょう。供物にする為の果物を保存し、祭礼の準備に没頭することに精神を集中させます。

この日は単に果物を保存するという事でなく、穏やかな生活のために感情を抑制するという内面的な意味も持っています。サン・カラ・ティガは人間を滅ぼそうとしているのではなく、善の方向に導くために人間のメンタルをテストしているのです。


プニャジャアン(PENYAJAANドゥングラン週の月曜パイン

語源は支配するという意味のJAJAHといわれ、これはサン・カラ・ティガが人間を支配する事を示唆しています。一方、サン・カラ・ティガの支配を打ち破るためには、注意力を深め神のご加護を祈るしかありません。その為には怒って喧嘩をしたりせずに我慢をするという努力が必要です。バリの女性は供物にするお菓子やナッツなどを揚げて、お供えの準備をすることからお菓子(JAJA)が語源とも言われています。


プナンパハン(PENAMPAHANドゥングラン週の火曜のワゲ

動物を屠殺するという意味のTAMPAHが語源です。アヒル、鶏、豚などの家畜を屠殺し、サテやラワールなど供物にする料理をします。この日からは家族全員が準備に加わり、料理は男性の仕事でそれが済むと竹飾りペンジョールを作ります。

女性は供物の準備や社の祠に布やお飾りを付けます。サン・カラ・ティガは、神のマイナス面ですので、その性格に合わせて行われる儀式はブータ・ヤドニャ(悪霊への儀礼)です。プナンバハンは単に屠殺するという事ではなく、もっと重要なことはサン・カラ・ティガに供物を捧げ、本来の神の姿に戻ってもらう事です。供物を捧げた後は門の前に、悪に対する善の勝利を象徴するペンジョールを立てます。

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プナンパハンのお供えはソーダハンというご飯とラワール。

この日に作るサテはガルンガンのお供えになります。




ガルンガン(GALUNGANドゥングラン週の水曜のクリウォン

ガルンガンという言葉には、戦いという意味があるそうです。サン・カラ・ティガに惑わされず善が勝利したことを喜び、森羅万象を創造してくださった神に感謝する日でもあります。神々は祖先の霊と共に、敬謙な信仰心と清い心という恩恵を人間に与えてくれます。人々は供物を捧げてもてなし、各家の社で神と祖先に祈ります。

ダルマとは、サンスクリット語で規則、義務、真実という意味で、善(ダルマ)の勝利とは真実の勝利でもあります。ヒンドゥー教徒の義務とはヤドニャを行うことであり、ガルンガンの祭日を祝うことは、ヤドニャを行うことが最大の目的です。供物の大小は問題ではなく、神と自然の霊力と祖先の霊に対して供物を捧げることがヒンドゥー教徒としての義務です。


また、ペンジョールとはアグン山をシンボル化したものといわれ、一本の先のしなった竹をヤシの葉で飾り、大地からの恵みの作物、果物、稲、砂糖きびなどを吊るしたものです。この地上にある生活に必要ものなものは、全て神が創造した神からの授かり物ですので、感謝の意を込め収穫の一部を供えます。ペンジョールの先端にはポロサンや花を付けたサンピアン・ペンジョールを飾ります。また供物の置く場所としてペンジョールの足の部分にサンガも取り付けます。普通、ペンジョールは家の門に一本立てられます。



クニンガン(KUNINGANクニンガン週の土曜のクリウォン

ガルンガンの10日後、神々と祖先の霊が再び地上に降りてきて、クニンガンのもてなしを楽しむと考えられています。そして12時を過ぎると、人間に平和と幸せを残して天界へと戻っていきます。各家庭では社の祠と家の軒下に、タミアンという輪飾りを飾ります。


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ブダ・クリウォン・パハンBUDA KELIWON PAHANGパハン週水曜のクリウォン

プガット・ワカンとも呼ばれます。ガルンガンの35日後にあたり、一連のガルンガンの行事が終了します。ペンジョールやお飾りをはずします。




以前フリーペーパーのために書いた記事です。日付などは書き直しました。


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by jepunsari | 2014-05-14 13:47 | バリの祭礼