バイクの後ろに乗って 『オジェ』
2014年 05月 10日
バリでは色々な移動手段があります。
町を歩けば、”トランスポート”と白タクの運ちゃんが声をかけてきます。
バイクを借りて自由に行動する人も増えた事でしょう。
公共バスのベモも本数が少ない、ルートが限られる、時間が決まっている、
などの理由からバリ人でも使う人が減っています。
バイクの後ろにのせてもらう『オジェ』というのがあります。
昔カランガセムに行った時に、少し郊外にあるウジュンに行きたくて、
町でオジェのおっさんをつかまえました。
人っ子一人いないウジュンの廃墟で、遠くの海を眺めながら
カランガセム王宮の過去の栄華を思いはせておりました。
ウジュンはカランがセム王家が建てた離宮だったそうですが
当時残っていたのはわずかな建物だけで、廃墟となっていました。
現在タマン・ウジュンは建て直されて観光化されているようです。
さて帰ろうと、バイクの後ろに乗って田んぼの中を走っていると、
バイクが止まりました。
。。ガス欠。。。
ガソリンを売る店はおろか、走ってる車もバイクもない田んぼのど真ん中。
おっさんはバイクが通ったらガソリンを分けてもらう、と座って煙草を吹かし始めた。
田園の中でおっさんと二人きり、交わす言葉すらなく、
私は田んぼの畦に座ってぼんやり考えた。
‥このまま帰れなかったらどうしよう‥?
今考えてみれば歩いて帰ればよかったんだ。。。
1時間ほど経って運良くバイクが通り、ガソリンを分けてもらい町までたどり着く。
約束のお金を払い、「今日は面白かったよ」というと、おっさんは照れ笑い。
もうあんな時間が止まってしまったような体験はできない。
時間に追われ、気がつかない間に時は過ぎ去ってゆく。
ある日のカランガセムでの出来事でした。
by jepunsari
| 2014-05-10 17:31
| jepun のつぶやき